日本の国家資格の中でもかなり難易度が高いとされる建築士免許。
中でも1級建築士は、10本の指に入るほどの難関が待ち受けているといわれています。
最近では芸能人も徐々に建築士を取得するようになってきていると言われています。
2022年には田中道子さんも合格をされていますね。
今回は建築士免許を取得している芸能人をまとめてみました。
目次
建築士免許を取得している芸能人まとめ
昨今では、建築士の免許を獲得されている芸能人が徐々に増えつつあります。
芸能活動だけではなくアーキテクト分野にも興味があったり、2足のわらじで活動される方が増えてきているのでしょう。
1級建築士を取得している芸能人
1級建築士を取得している芸能人をまとめてみました。
田中道子
ドクターXに出演されている田中道子さん。
2022年に合格通知が届き、話題となったのと共に最近では建築士事務所に所属して、早くも実務を行っているのだとか…
田中道子、女優と一級建築士の両立で目指す道とは「私はパラメータの偏った『はぐれメタル』のような存在」|fumufumu news -フムフムニュース- https://t.co/GUlhtxjxdo
— 田中道子 (@tanaka_michiko_) April 19, 2023
元々大学時代は、建築のデザインを先行されていたという田中さん。
女優の道にスカウトされたことをきっかけに1度は諦めていた建築への道ですが、コロナによる仕事の激減によって、考え方を改め再び建築の道を目指すようになったみたいですね。
集英社のインタビューの中で『夢が復活したきっかけは?』の質問に対し、
- 受験資格(実務経験)が試験合格後でも可能になった点
- コロナで仕事が激減した事
- そして自分の夢を再確認できたこと
を挙げられています。
2020年より実務経験の緩和が認められ、より建築士を取得しやすい状況になったからこそ、受験に向けて行動をされたみたいですね。
:国土交通省HP PDFデータより引用
ちなみに田中さんは、大学卒業と共に2級建築士に合格をされています
おそらく2012年ごろの頃だと思われます。
今後、建築の世界でご活躍される田中さんが楽しみですね。
稲川淳二
稲川淳二さんも1970年に桑沢デザイン研究所研究科を卒業後、株式会社共立デザインという会社に所属しながら1級建築士を取得したとされています。
本間ってば制作中の大半を怪談聞いているんですけど、若い頃の #稲川淳二 さんってすっげールックスがイイ。イヤ、今も十分素敵だけれども。
ルックスが良くて一流のデザイナーで怪談師でリアクション芸人で俳優もやっていて確か字も上手い。
なんぼほど引き出しがあるっちゅーねん。 pic.twitter.com/rpoThDZBDJ
— 本間洋 (@you_honma) April 13, 2023
大きな活躍としては、
- 1987年、焼肉「韓々」(世田谷区)の店内、外観およびロゴマークをデザイン。
- 1991年、「淳二・風・工房」「NAO Bird`s Bar」をデザイン。
- 1996年、「車どめ」でグッドデザイン賞受賞。
等が取り上げられているみたいですね。
(1996年に関しては、住宅ではありませんが…)
ちなみに、アートアンドクラフトという雑誌の中で、稲川淳二さんが1級建築士を取得している情報を見つけました。
:アートアンドクラフトより引用
過去に実績を残されている稲川さん。
かつデザイナーという事で、またどこかのタイミングでデザインされる瞬間があることを楽しみにしています。
ドクターコパさん
風水師として有名なドクターコパさんも1級建築士を取得しています。
:Dr.コパ公式HPより引用
設計会社の社長を務めていたとされるコパさん。
建築の世界は風水とも繋がりが多いことから、極めていくうちに現在のお姿でご活躍されるようになったのでしょう。
ちなみに家に関する風水で有名なものと言えば、『WCの配置は北東が鬼門(裏鬼門は西南)』ですね。
Dr.コパさん、一級建築士なんですね!!
世界中にファンのいる築地のにぎわいは、風水も御墨付き♪
“@mori_arch_econo: さすが、コパちゃん先生ですね。一級建築士にして開運マスター。 ” pic.twitter.com/0u9SGZTkWK
— 白うさぎ(スケートリンク増えてほしい♪) (@carottes_rapee) May 17, 2017
最近では、水洗化や家電などの進化により『風水は直接的には関係が無くなった』ともいわれるような住宅設計が多いと感じるので、それをより重視しているコパさんの設計作品が今後も建築されると面白いと1個人としては感じます。
田中角栄(故)
芸能人ではありませんが、政界でご活躍され第64・65代内閣総理大臣にも就任された田中角栄さんも1級建築士を持たれています。
@cosmos115 田中角栄一級建築士第一号のウソ!→http://t.co/FdaOGpLa
実は、第16,989号。有名な建築家、丹下健三は第15,182号。とのこと。— 風林火山 (@kazenotayori_) August 4, 2012
建築士法や公営住宅法を設立した田中角栄さん。
建築士の基準に関しても、触れていたみたいですね。
ちなみに田中さんは1級建築士合格として第一号となっておりますが、実際の建築士登録に関しては『第16989号』です。
これは申請順でもあるので、当時田中さんが多忙なために申請が遅れてしまったからこその誤差かもしれませんね。
『田中角栄さんが建築士登録第1号!』という噂は、合格と登録の番号を勘違いされたのでしょう。
どちらにしても、日本の最初に合格を得た建築士。
名誉あることですね。
2級建築士を取得している芸能人
菊川怜
菊川怜さんも東京大学工学部建築学科を卒業され、2級建築士を取得しています。
更に凄いのが、菊川さんは早稲田大学工学部・慶応大学工学部にも合格されている点!
様々な学校を合格されながら、東京大学を選んだみたいです。
#ポツンと一軒家 あえて菊川怜さまには木造建築士を取得してもらいたいな。 pic.twitter.com/JVAF0104ni
— darrellmay(ダレルメイ) (@architecturemay) November 10, 2019
菊川怜さんの場合、 すでに2級建築士を取得しているので木造建築士以上という事になります。
各建築士の詳しい内容については、別の項目にてお伝えしていこうと思います。
直江喜一さん
1979年に金八先生のドラマでデビューを果たした直江喜一さんも実は2級建築士の免許を所持。
1991年に1度芸能界を引退した際に建設会社に就職をしておりますが、その時に合格されたのだと思われます。
↓「腐ったミカン」の加藤役でブレイクした直江喜一さん、wiki見てみたら25歳の時に大きな仕事をしている友人を見て社会人として再出発したくなり役者を引退。建設業界に就職し30過ぎて専門学校に入り二級建築士等の資格を取得。現在は中堅ゼネコンで所長やっていた。54歳で孫4人。へえ。
— 水谷美紀 (@mikijyo1101) October 6, 2017
現在も建設会社「松井建設」東京支店の営業第二部長としてご活躍されている直江さん。
1度は1993年に芸能界を引退しましたが、2007年西川文子さんの直接交渉などを経て、再び出演をされたことから、芸能界・建設会社の仕事を両立されながらご活躍されているそうです。
アントキの猪木
お笑い芸人のアントキの猪木も2級建築士免許を持っています。
取得は恐らく1994年。
個人ブログに書いてありました。
日建学院に通い取得。
資格を活かすこともなく現在に至る。
しかし、卒業生ということで合格パーティーにゲストで呼んでいただいた。
ありがとうございます。
また、設計やりたくなってきた。
自分の設計で家建てるかな。
がんばっぺ。
:アントキの猪木 アメブロより引用
中央工学校建築科を卒業され、かすむがうら市(元千代田町)に職員として採用され、町役場の建築課・土木課に勤務。
のちに福祉課に異動された際に、高齢者と接していると『アントニオ猪木に似ている』と言われたことをきっかけにものまねの世界に入ったとのこと。
田中道子って二級建築士持ってるんや
他におるか調べたら稲川淳二も菊川怜もアントキの猪木も
てことは俺も二級とって俳優コースいけるってことやん pic.twitter.com/XZN7rd2bOG— てっちゃん (@tecchanyanke) December 17, 2018
数々の方面で笑わせてくださったアントキの猪木さん。
いつかは建築の世界で、再び仕事をされる日が来るのかもしれませんね。
桜田 茉央
グラビアアイドルでありタレントでもある桜田茉央さんもすでに2級建築士を持っています。
ちなみに桜田茉央さんのタレント活動は2019年から。
ミスマガ・桜田茉央が二級建築士に合格「建築士の肩書きが欲しいんじゃない」#インタビュー https://t.co/k2cg3vQRKX
— サイゾー (@cyzo) January 22, 2023
ご本人としては建築士としての資格が欲しいというよりは、建築+タレント(ミステリーハンター)のような複合で目立つことをしていきたいご様子。
どんな形であっても建築に関わる人材が増えていくことは楽しみですね。
建築士免許とは?受験資格や資格内容を公開
ここからは建築士免許の種類についてお伝えしていこうと思います。
建築士は大きく分けて『1級建築士・2級建築士・木造建築士』の3つがあり、資格ごとに扱える建物の大きさや条件が変わってきます。
1級建築士 > 2級建築士 > 木造建築士
みたいな感じですね。
更に1級建築士には構造設計1級建築士・設備設計1級建築士と上級な資格もありますが、こちらは建築の中でも専門分野になってくるので、基本は上に挙げた3つが主となってきます。
1級建築士
建築士資格の最高峰ともいわれる1級建築士。
どんな建物でも設計することができ、皆さんがよく街中で見るビルであったり東京ドームやビッグサイト・オリンピック会場などのような大規模施設の設計に関しては、こちらの1級建築士の資格が必要となってきます。
建設できる建物に制限がないため、どんな形・構造・面積でも可能です。
ただし、1級建築士として活躍するには高度な知識であったり経験が必要。
人によりますが『木造建築より非木造の設計の方が楽』という方もいるので、海外の建物や大規模建築に興味がある(設計してみたい)方は、1級建築士が間違いなくお勧めですね。
合格率が平均10~20%とかなり低く、噂では『日本の国家資格の中で5本の指に入るのでは?』ともいわれるほどの難易度を誇りますが、建築を目指したい人にとって取得出来たら自慢していいほどの資格となっています。
申し込み時期はいつ?
1級建築士の申し込みは例年4月頃となっています。
ちなみに令和5年度ですと、令和5年4月3日(月曜)午前10時~4月17日(月曜)午後4時なので、約2週間くらいの余裕があることになりますね。
申し込みを行おうとしてよくある事が、卒業証明書の添付に焦るというもの。
こちらは高校や大学などで建築を専攻としている人に限りますが、証明書の発行を学校側にして頂かないと証明書が添付できないことになります。
学校によっては発行に時間がかかる事から、もし受験されたい方の中で建築を専攻している人は事前に必要な書類を試験元であったり、日建学院や資格を勉強できるセミナー元などに相談しながら用意をしておくと少し楽になると思いますよ。
受験条件は?
受験資格は、取得しようとする免許によって経験年数などが違います。
:国土交通省HPより引用
令和2年度より制度が変わり、より受験しやすい状況が生まれたみたいです。
過去は専門学歴を持っていたとしても、2級建築士を取得してから(専門大学卒業後に2級の受験を受けられるようになる)3年~7年程度の実務経験が要されました。
しかし改正により、受験条件を満たしていたら試験自体は申し込み(合格)できる!と変わり、仮に合格したとしたら条件によって数年間の実務経験を得ることで建築士登録を行えるようになったとされています。
背景には、建築士の担い手が少ないことが挙げられます。
覚える知識と経験・多方面に渡る情報収集が実務としてあり、その裏側には世間の人がわからない世界がある事。
そして、求められる内容と収益性のバランスが取れていない事。
それが現状だと感じています。
決して業界を否定している訳ではなく、時代は収益=バランス=楽しむを仕事に求めているからこそ、これからの建築業界がもっと周辺視で物事を見ていただきたい想いからのお話でした。
少し話はそれてしまいましたが、今はどんどんと受験条件が緩和され学生時代でも資格を取得できるようになっています。
元々は、学生時代では大学院を卒業するまで1級建築士の受験資格はありませんでした。
そう考えると受けやすい環境になりつつあるので、ある意味で今がチャンスともなりますね。
ただし、一般(専門学校を卒業していない人)に関しては、2級建築士からのスタートになりますのでご注意を!
2級建築士・木造建築士
2級建築士・木造建築士は1級建築士よりも扱える建物の大きさが違ってきます。
その違いをお伝えしていきますね。
2級建築士は
- 鉄筋コンクリート造、鉄骨造、レンガ造、コンクリートブロック造、無筋コンクリート造、石造の建築物で、延べ面積30㎡を超えるもの
- 上記以外の構造かつ木造以外の建築物では、延べ面積100㎡を超えるもの、または3階以上のもの
- 木造の建築物では、延べ面積が300㎡を超えるもの、または3階以上のもの
※高さは13m以下、かつ軒の高さは9m以下
とされています。
合わせて木造建築士の設計範囲は…
- 階数2階建て以下
- 延べ床面積300㎡以下
の範囲の中で設計や工事管理を行う事ができます。
住宅の大きさにもよりますが平均130㎡くらいが住宅の面積なので、住宅以外の店舗なども行える範囲ですね。
世間的には2級建築士=木造と捉えられている方もいらっしゃいますが、実は非木造建築であっても制限を越えなければ2級建築士でも設計することができます。
一般住宅を専門として行っていくのであれば、現在は2級建築士が標準のスキルともなりますので、住宅専門で目指すことのであればこちらの免許があると便利です。
2級は建築士界隈では『所詮2級』と言われることもあります。
しかし、実際は2級を所得している人も今は需要だらけになっているので、まずは2級建築士を目指してみましょう!
要は受けたい方がどの範囲の仕事を目的として活動されるかが大切ですからね。
申し込み時期はいつ?
こちらも1級建築士と同じで4月頃の申し込みとなります。
令和5年度でいうと、
4月3日(月曜)午前10時~4月17日(月曜)
となっています。
以前は1級建築士とは多少、申し込み期間がズレていましたが今は調整されて似たような近日での開催されているようですね。
向き合う時間としても大切だと思いますので、今できる範囲の中で目指す方向を定めていきましょう!
1級建築士の申し込みの注意事項にも書きましたが、卒業証明書の提示に関しては同じく余裕をもって発行してもらうようにしましょうね。
遠方の学校を卒業したとなると郵送や手続きなどにかなり時間がかかります。
手順としては
- 学校に問い合わせる
- 卒業証明書発行申請書のような様式を作成し郵送
- 卒業証明書が送られてくる
特に②と③に関しては、どちらも数日を要します。
となると最低1週間程度は書類が来ない可能性もありますので、事前準備をしておかないと受験申込ギリギリの提出になるかもしれませんので、お早目な対応を!
受験条件は?
先ほどの1級建築士の条件でもお伝えしましたが、こちらの画像が条件となります。
:国土交通省HPより引用
1級い建築士よりはもちろん条件は緩和されてきます。
覚える量は厳しいですが、それを乗り越えた先(就職する会社による)では、明るい未来が待っていますよ。
まとめ
建築の世界は資格を取得した先でも業務が困難であったり、スキルの習得まで時間のかかる世界だと言われています。
デザインを主として活動されるなら感性を求められますが、実際に建物を建てようとするなら構造であったり、確認申請など各種書類の提出も求められるので、知識を定着化させるまでは一筋縄ではいかないと思います。
そして、現状は設計業務や積算業務・営業などの人材は確保できていても、実際に施工を行う業者が少ないとも言われています。
特に建築や土木などの工業系の現場職は3K(危険、汚い、きつい)とも言われ、中々成り手がいないのも現状。
現場職は、下請け状況によってかなり金額も下げられてしまいますし、無理をして所得にならないならその職業に就きたくないと考えている人もいると思われます。
そんな中で一人でも多くの建築士が増え、ご活躍されることは嬉しい事ですね。
すべての建築を可能にする最高位資格
建築士資格の中で最もグレードが高い1級建築士の資格があれば、どんな大規模な建築物の設計も可能。人命にかかわる建築物の全般に携わるため、広範な実務知識が必要です。
建築物の大規模化・機能設備の複雑化に伴い、活躍の場はますます広がっていくと展望され、社会的なステータスと高収入を満たす極めて安定した仕事といえるでしょう。
また、土地家屋調査士や技能士といった他の建築関係資格を取得する際に、試験の一部免除などの優遇措置が受けられます。
:日建学院より引用